動物と人間の関係性について。


動物、特に犬と人間の関係性について深く考えさせられる出来事がありました。

すべての犬にとって家庭犬となることが幸せとは限らない。

少なくともここ日本では野良犬の存在は良しとされていませんし、私もできれば人間と暮らす方がより良い犬生を送れるのでは?と思っていました。でもそうとは限らないのかも…。

とある犬が脱走してしまいかなりの距離を放浪(本人にとっては冒険のつもりかも!)してついに無事保護されました。
彼女には家を出たい理由がどうやらあった模様。それにもともと外生まれの外育ちで繋がれないで暮らす自由を知っています。
(繋がれる=不自由とも限らないのですが。犬によってはカラーやリードで繋がれている方が安心感があったりもする)

そんなわけで最初は人の間をスタスタ縫って歩く姿が見られたり、もともといた場所へ戻ってみたりしましたがだんだん人目を避けるようになります。彼女なりに多くの人間が自分を探している気配を感じたのでしょう。「まだまだ。もっと外にいたいわ。だってこんなにいい気候なのに!」と言わんばかりです。

痩せてあばらが見えるほどになっても1日の移動距離がすごい(笑)。若さゆえです。
ゴミをあさる姿も見られましたが悲壮感は、ない。ないんですよ。むしろ「ワタシ生きてるわ!」

帰りたくないのかしら?ご家族は心配で夜も眠れないでしょうに。

保護するまでにはかなり時間がかかると思っていました。彼女に帰る意思が感じられなかったから。
なのに。ある日突然(彼女にとっては突然ではないのかも)保護されたとの情報が。
心から安心したと共になんとも言えない複雑な気分でした…もう冒険は終わりだよ、お帰りって伝え続けたけれど。でも。

本当に本人が心から「帰りたい」って思って保護されたのかどうかはわからないのです。
なにか覚悟のようなものは感じるけれども。

そんなわけですべての犬にとって家庭に入ることが幸せとは限らないって思うのです。
お仕事犬(災害救助犬や盲導犬など)もそう、家庭に入る星のもとに生まれていない犬だっている。

動物の幸せが人間次第であることが多いです。
だからこそ動物の声に真剣に耳を傾けたい。そんな風に再確認しました。

写真は私のパートナー、デイジー。
氏神様へ参拝した時にパチリ。